ダグラス

Douglas Elrond


「花をも折って牙とされよ それが王の風格」

センの城の海の反対側、森の傍には小さな人家がある。

その家には人間の老婆が一人で自給自足をして暮らしていた。

…はずだったが、いつの間にか家の主は男に変わっていた。

肌を隠すように巻かれた包帯、そのわずかな隙間から見える肌色は紫がかっており明らかに人間ではないと知れる。

しかし彼は白々しく笑って「肌が弱いだけの人間ですよ」と見え見えの嘘をついた。

―ダグラスは生まれたとき、確かに人間であった。

人の良さそうな好青年だったが、ある事実を知ってしまい、彼の心は闇に蝕まれた。

彷徨う吸血鬼を襲って強引に己を人外に変えさせて、人間を襲っては一滴残さず生き血を啜り続けた。

その無茶苦茶な生き方は最早吸血鬼ではなく怪物のよう。

老婆も彼の手により屠られ、ダグラスは家を乗っ取り小さな畑の世話をしながらセンの様子を窺っている。

日の光には耐性があるものの長時間浴びていると異常を起こす。

殺す事に慣れてしまっている。


性別:男

年齢(人間換算):31 歳

身長:185 センチ

種族:人間?